わたしが父から教わったことの1つとして『科学』と『文化』の違いというのがある。
『科学』は新たな発見、新たな技術の登場によって、古い技術を完全に陳腐化させる。戦車の登場で騎兵が陳腐化するように、古いものは無価値になる。
『文化』はそうではない。ペンタブが開発されても、油絵が陳腐化することはない。新たなものは新たな価値を、古いものは陳腐化せずに価値を保有し続けられる。
で、話を元に戻すと、古くなってしまった電子機器というのは、ある程度の所までは『科学』の側面から見て、陳腐化していき、どんどん無価値になる。が、どこかを境に、それは過去を懐かしむ『文化』としての価値に変化し、いわゆる『一周回って格好良い』状態になる。